バリュー投資と変化のとらえ方
もうかれこれ数年前になるかと思いますが、バリュー投資がもてはやされた時期がありました。
その際に購入した株式なのですが、実はまだ売らずに所有しています。
キャッシュリッチで、ニッチ分野で独創的技術を持ち、安定した収益を出している会社!
購入した当時は、割安ではありましたが、そのうちに市場が企業価値に気が付き、株価も上がるだろうと思ってい購入しました。
しかし、かれこれ数年になりますが、ほとんど気づかれない・・・。
この株式、不景気にはめっぽう強く、他の会社が軒並み下がっている中でも、比較的安定しています。その反面、好景気になってもさほど上昇することもありません。
キャッシュリッチな会社の強さを実感する一方で、変化の乏しい会社の、ある意味、株価の安定(?)についても実感させられました。
筆者としても、正直売るほどの悪条件があるわけでもなく、また、配当ついてもしっかり実施しており、不景気になっても、殆ど配当の額が変わることもありません。正直、売らずに持っていたというよりは、売る理由や機会がなかったと言うのが実態なのかもしれません。
バリュー投資において株式を購入する際、将来、その株の変化をどこまで加味すべきかについては、結構悩ましいと問題だと思います。
と言うのも、私達が変化に気付くということは既に何らかの変化の予兆が起きていると言うことであり、大概の場合、既にその時点で株価に織り込まれつつあります。そう上手くいかないのが株式投資というものです。
一番理想なのは、変化を他人よりも早く変化に気が付き、更に割安な株式を購入するのベストなのかもしれませんが、正にそこが、その人の力量(総合力)が問われてきます。
もし株価も変動せず、配当も大したことがなければ、いつか市場に気が付いて貰うのを期待しつつ、気が付いたら、ほぼ塩漬け状態になってしまう可能性もあります。
バリュー投資を行う際には、大局を掴み、変化を見抜く目を養っておくことも重要と考えます。